あなたは、
- 日本史の流れを短期間で学びたい
- 日本史にかける時間を最小限にしてほかのことをやりたい
- 日本史をゼロから効率よく学びたい
このようにお考えではありませんか?
受験科目において日本史というのはメインではないでしょう。数学・英語など他にも膨大な勉強量が必要な科目があります。日本史は最小限の労力で最大限の点数を取りたい。今まで勉強して来なかったけど共通テストレベルに追いつきたい。社会人になって最低限の日本史の勉強をしたいけど時間がとれないという人もいるかもしれません。
最初に結論をお伝えすると、初心者であっても適切な方法で勉強すれば1か月で共通テスト80点を取れるようになれます。なぜなら、出題されることの多くは基本的な内容だからです。
重要なのは「流れをおさえる・暗記で強化する・アウトプットを繰り返す」ことです。
この記事を読むことで、あなたは日本史の効率的な勉強方法を理解し1か月で共通テスト80点を取るための筋道を描けるようになっているでしょう。
出来事の流れをおさえる
出来事には理由があります。権力争いではやられたらやり返しますし、火山が噴火して食べ物が取れなくなったら立て直すために改革をしようとするのです。
こういった流れを理解せずに、ただやみくもに暗記を繰り返しても定着しません。すぐに忘れてしまう上に何よりおもしろくない。もちろん暗記しなければどうしようもない部分もありますが、1つ思い出したら芋づる式に色んなことを思い出せるように理解しておくことが重要です。
流れをおさえるのに最適な参考書は『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』です。
この参考書では章の最初に出来事がまとまった表がでてきます。そして本文でその流れを説明してあります。表をそのまま暗記するのではなく本文を読んだうえで自分にとって必要な情報を足したり引いたりしてオリジナルの表にアレンジ。自分が使いやすい表にすることで今後のバイブルになります。
表を作るときには余白を多めにとってください。のちのち色んな情報を書き足すことになります。この表を白紙に再現できるくらいに覚えこむ。流れを理解できていれば難しくはないはずです。
通史が終わったら文化史も勉強してください。人物名・作品名の羅列になりがちですが時代背景を学んでからの方が頭に入りやすいです。
舒明 | 蝦夷 | 630年 犬上御田鍬 |
皇極 | 入鹿 | 643年 山背大兄王殺害→乙巳の変 |
孝徳 | 646年 改新の詔 | |
斉明 | 663年 白村江の戦い→近江大津宮 | |
天智 | 天皇中心 | 672年 壬申の乱(大海人vs大友) |
天武 | 皇親政治 | 大津→飛鳥浄御原宮 |
↓問題を解きながら書き込みを追加していきます
舒明 | 蝦夷 | 630年 犬上御田鍬 |
百済大寺(のちの大官大寺) | ||
皇極 | 入鹿 | 643年 山背大兄王殺害→乙巳の変 |
孝徳 | 646年 改新の詔 | |
・公地公民・中央集権・部曲の廃止 ・班田収授法・租税制度 | ||
斉明 | 663年 白村江の戦い→近江大津宮 | |
遣唐使の航路変更(北路→南島路) 670年 庚午年籍 法隆寺焼失 | ||
天智 | 天皇中心 | 672年 壬申の乱(大海人vs大友) |
天武 | 皇親政治 | 大津→飛鳥浄御原宮 |
676年 新羅が朝鮮半島統一 |
暗記も重要視する
流れをおさえるのが大事ですが暗記も欠かせません。流れのきっかけを思い出せないと何も始まらないのです。暗記する時のポイントは3つ。
- 区別を意識する
- 癖のように唱える
- 語呂合わせも使う
区別を意識する
日本史では紛らわしい語句があふれています。「~の乱」「~の変」このあたりの語句が入れ替わった正誤問題がよく出題されます。紛らわしい語句を比較しながら人物・時代・背景などを整理して暗記する必要があります。
癖のように唱える
よく五感を使って覚えろなんていいますが声に出して覚えてください。何度も、ことあるごとに、唱えるように繰り返すことが大事です。
イクヤマイマイオヤイカサカサカ
これは初代から大正時代までの内閣総理大臣の頭文字を単純に並べたものです。これを何度も唱える。朝起きたら「イクヤマイマイ~」。行ってきますのあとに「イクヤマ~」。お風呂中も「イクヤマ~」。口で暗記。自分なりの呪文を作ってみてください。
語呂合わせも使う
強引な語呂合わせというのはなかなか定着しませんが納得しやすい語呂合わせもあります。
1592・97年 文禄・慶長の役:以後国は苦難の道へ
豊臣秀吉が行った2度の朝鮮出兵を覚えるための語呂合わせです。出兵後、秀吉が死んで関ケ原の合戦へと進んでいきます。
794年 平安京遷都:泣くよウグイス平安京
1467年 応仁の乱:人世むなしい応仁の乱
なんてのも有名ですね。自分にしっくりくる語呂合わせを見つけてみてください。このサイトの中でも色々な語呂合わせを紹介できたらなと思っています。
問題を解くことを最優先にする
テストで問われるのはアウトプットする力です。どれだけ教科書を読んだかではありません。問題をできるだけ多くこなす。問題を解くことは同時にインプットにもなります。おすすめの教材は過去問です。1000円足らずで30回分の問題が掲載されてるなんてコスパ最高。
問題を解くときは時間を測ってください。本番を想定するのです。間違った問題、分からなかった問題にしるしをつけるのが大事。答え合わせで解説を読んで間違ったところを理解します。特に必要な情報があれば流れをまとめた表に書き足します。そして間違ったところだけを再度解いてください。
ここまでが効率よく日本史の学力を上げるための方法になります。
1か月で共通テスト80点を取るためのプランを立ててみる
ここでは具体的な学習プランを示します。1か月の勉強で80点。十分可能です。
2週間でインプットする
金谷日本史を読破します。文化史も合わせると4冊。ページ数にすると800ページほどになりますが文章量としてはさほど多くありません。表を作りながら読み進めていって2週間というのは十分可能です。下が勉強を進めるペースの目安。
- 1日目:原始・古代史p9~p72(所要時間目安:90分)
- 2日目:原始・古代史p73~120(所要時間目安:90分)
- 3日目:原始・古代史p121~p185(所要時間目安:90分)
- 4日目:中世・近世史p9~p82(所要時間目安:90分)
- 5日目:中世・近世史p83~p154(所要時間目安:120分)
- 6日目:中世・近世史p155~p218(所要時間目安:90分)
- 7日目:ここまでの復習(白紙に表を再現する)
- 8日目:近現代史p9~p88(所要時間目安:120分)
- 9日目:近現代史p89~p156(所要時間目安:120分)
- 10日目:近現代史p157~p255(所要時間目安:150分)
- 11日目:文化史p7~p70(所要時間目安:90分)
- 12日目:文化史p71~p140(所要時間目安:90分)
- 13日目:文化史p141~p199(所要時間目安:90分)
- 14日目:ここまでの復習
2週間でアウトプットする
過去問を解きまくる時期です。出来なかった問題を何度も繰り返すことで知識を補強していきます。月~金までは毎日1年分解きます。翌日までに間違ったところは復習。土日でもう一度間違った問題を解きます。これで1週間で5年分の問題をほぼ完璧にできるはずです。2週間で10年分。10年目を解くころには点数がかなり伸びているはずです。
やってはいけない勉強法
インプットに時間をかけすぎる
教科書に書いてあることを完璧にしようとするあまり細かいところにこだわって時間をかけすぎてはいけません。細部にこだわって暗記したとしても出題される可能性は低いです。もちろん時間があればこだわっていいんですが、それで問題を解くための時間が無くなるのは避けたいです。最優先すべきはアウトプット。
マンガで流れを勉強する
これも時間の視点からです。マンガで流れをおさえること自体は賛成なんですが今そんな時間はありません。ゆっくり、のんびり学習を進めていける人にはマンガや小説は大いにすすめます。
おすすめ日本史参考書
この記事を読んでいる人は参考書選びの時間すら惜しいと思います。ここで購入を決めてしまうといいでしょう。インプット用の参考書としては上にも書いた「金谷日本史」です。
CDもついているので移動時間・お風呂時間などに復習することも可能です。ただ、全部で4冊に分かれてしまっているところがネックです。書店では全部が揃わなかったり、値段も比較的高くなってしまいます。それが気になる方には「一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書」をすすめます。
お手本にすべき流れの表はありませんがストーリーを中心に書かれた参考書で各ストーリーにおける主人公を設定してあります。読みながら自分で簡単に表に書き起こすことができるでしょう。
アウトプット用の問題集は過去問です。共通テスト80点を目指すならその過去問を使わない手はないです。30回分掲載なので使い切ることはないと思いますが、もし勉強がはかどって余裕が出た方がいれば金谷俊一郎著の「日本史問題集完全版」をオススメします。
たまに書き問題が出てくるところが共通テスト向けではないのですが重要頻度が明示されていて問題のレベルが分かりやすいです。★3レベルの取りこぼしを無くしたり苦手分野の補強に使うといいでしょう。
最後に補助教材として山川出版から出ている「日本史用語集A・B共用」をすすめます。
問題を解いていく中で分からない用語が出てくると思います。流れを重視した勉強をしてきたはずなので用語については不足しがちです。その都度インターネットで調べることも可能でしょうが信頼できる1冊を手元に置いておくことで、その時間の節約にもなりますし復習もしやすくなることでしょう。
まとめ
ざっくりとした流れを理解しながら随所で暗記をする。その上でアウトプットを繰り返して知識を補強すればゼロから始めても1か月で共通テスト80点を取ることは十分可能。
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